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年間500本を越える映画を見る映画狂・恵介。TVやDVDで見る映画は映画ではない。映画はアメリカや東南アジアや日本でも劇場で試写室で見る映画のみに限られ、その感想やコメントを毎日書き込みます。今まで休んだのは上海に滞在した2012年の4日間だけ。サイバーコップが日本中国間のブログ・アクセスを切断したからです。それ以外は皆勤、アクセスは52万回を数える。
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    またJKものか、と思っていたらこれが意外と面白い。
    「君の膵臓をたべたい」で泣かせた浜辺美波が一転してコメディアンヌに転じる器用さ上手さに舌を巻く。

    今一番の若手演技派女優は二階堂ふみだと僕は思うが、浜辺は二階堂より上手くなるだろう。
    未だ17歳の浜辺は何処まで伸びるか、また芸域の広さに日本の若手女優を今後リードする将来性が期待できる。

    告白7連敗中の佐丸あゆは(浜辺美波)は、恋に恋するパワフル女子高生。
    ある日、クラス担任の代理でやってきた、イケメンだけど冷徹でヒネクレ者の数学教師・弘光由貴(竹内涼真)に一目惚れしてしまう。

    あゆはクラスの人前でもスリスリしアタックするが、弘光先生としてはウザイだけ。どんなにバカにされても「絶対に先生をおとしてみせます」と大胆発言をまき散らす。
    「そこまで言うならおとしてみなよ」
    あゆはの全方向に間違った恋の猛アタックが始まる。

    音楽と踊りに乗せてミュージカル風に展開するロマンティック・コメディは決してシラけず、しっかりと板についている。
    日本映画としては珍しい。

    そんな二人の恋愛バトルにあゆはの幼馴染・虎竹(佐藤大樹)、あゆはの親友・アオちん(川栄李奈)、更に音楽教師で弘光の幼馴染・秋香(新川優愛)も参戦する。果たしてあゆはと弘光の“恋”の行方は?

    結論は「やって見るものですね」

    原作は映画化もされた「ヒロイン失格」などの幸田もも子の人気少女漫画。タイトル「センセイ君主」だけで噴出してしまう。

    ヒット作「君の膵臓をたべたい」の月川翔監督が再び浜辺美波を主演に異色のJKコメディとして纏めている。
    未だ35歳と若い月川監督の作品はどれも観客を意識して楽しませるように仕上げている。
    特に「黒崎くんの言いなりにならない」(16)や「となりの怪物君」(18)などは素晴らしい出来だった。

    相手役の弘光由貴を演じる竹内涼真はこれと言った作品に出ていないが、
    クールでJKを寄せ付けないイケメン数学教師を好演している。音痴なピアノ弾きは笑える。

    共演は幼馴染、虎竹役の「ママレード・ボーイ」などの佐藤大樹が男子生徒で目立つ。
    他に親友葵役の「嘘を愛する女」などの川栄李奈、弘光の幼馴染でピアニスト秋香の新川優愛、
    あゆはのクラスメイト役の福本莉子らキュートで美人の若手女優陣が脇を固める。

    8月1日よりTOHOシネマズ日比谷他全国公開される。

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    冒頭スローモーションで男の子4人がシャツとズボンを着たままはいたままプールに飛び込み、並んで浮かびながら青空を見詰める。
    女子高生4人が同じように飛び込んでくれれば興味が湧くが、仲良し4人組の男の子なんて面白くも可笑しくもない。
    だからこの映画の批評を書く資格は僕には無い。

    が、毎日映画を取り上げるブログだから梗概だけはプレスを参考に書き留める。
    ゴメンね。

    集英社「別冊マーガレット」に連載された水野美波原作で性格も趣味もバラバラなイケメン男子高校生4人組の友情と恋を描いた青春ドラマ。

    屋上から遥か山並みを望む、どこか関東地方で田舎の高等学校。
    ピュアで元気な愛されキャラの羽柴夏樹ことなっちゃん(佐野玲於)
    チャラくて女好きな松永智也ことまっつん(中川大志)
    物静かで超マイペースな秀才直江剛のつよぽん(高杉真宙)、
    いつも笑顔だけど実はドSな片倉恵一の恵ちゃん(横浜流星)は、いつも一緒につるんでいる親友同士。

    4人はにぎやかで楽しい高校生活を送っていたが、恋に奥手ななっちゃんが同級生の小早川杏奈(吉川愛)に片思いし、連絡先もラインも交換できずにウジウジしている。
    奥手ななっちゃんを冷やかしながらも応援する仲間たち。そん彼らの日常に変化が起こりはじめる。
    まっつんは杏奈の親友で男嫌いの筒井まり(恒松祐里)に惹かれ始め、つよぽんは恋人のゆきりんこと浅井幸子(堀田真由)と離れての進学に思い悩む。そして、みんなに刺激された恵ちゃんのハートにも火がついて...
    悩みながらもお互いを励まし、本当に大切なものを見つけようと奮闘する4人。悩みながらもお互いを励まし、本当に大切なものを見つけようと奮闘する4人。
    春夏秋冬が過ぎ、3年になった彼らにも、卒業という終わりの時間が近づいてくる。そして迎える最後の文化祭

    主人公となる男子高校生たち4人を演じるのは、いま最も人気と勢いのある旬な若手男優。
    なっちゃん役は人気グループ「GENERATIONS from EXILE TRIBE」の佐野玲於、
    「きょうのキラ君」の中川大志がまっつん役、
    「散歩する惑星」の高杉真宙がつよぽん役、
    「キセキ あの日のソビト」の横浜流星が恵ちゃん役をそれぞれ演じる。
    その4人に絡むのは吉川愛・恒松祐里・堀田真由・坂東希といったキュートな若手女優が彼らの青春を彩る女子高生たちを、
    山田裕貴・滝藤賢一など大人が高校生たちを見守る家族や教師の役で出演する。

    1979年の生まれの39歳、飯塚健が監督を務め脚本を書く。
    。03年に映画「Summer Nude」で監督デビュー。
    代表作に「荒川アンダー ザ ブリッジ」シリーズ(ドラマ:11/MBS、映画:12)、「風俗行ったら人生変わったwww」(13)、「大人ドロップ」(14)、「ブルーハーツが聴こえる」(17)、「笑う招き猫」(17)など。現在公開中の「榎田貿易堂」も評判が良い。

    7月6日より新宿ピカデリ-他全国公開される

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    ガサツなタイトルに乱暴な内容、しかし映画から発生されるエネルギーは物凄い量と圧倒的なパワーは観客をノックダウンする。

    監督の三木聡は大ヒットにはならないが「亀は意外と速く泳ぐ」「俺俺」や「インスタント沼」「転々」と小粒ながら光ものがある。
    TVだから見ていないが「時効警察」シリーズで当てたようだ。

    その三木聰の独自のコメディセンスや発想で、現代社会に「歌」と「笑い」の力で風穴を開ける、ハイテンションロックコメディというので興味が持てる。

    驚異の歌声を持つロックスター・シンは阿部サダヲ。
    驚いたことに阿部サダヲ自身が歌っている。

    舞台出身だけにイケメンには遥か遠くどちらかと言えばモンキー顔だが、当然のことながら芝居は上手いし演出家の要求通り何でも応じてやってしまう。

    さて映画は、その存在自体がロックであり、カリスマ的人気を誇っているが、実は彼には秘密があった。彼の歌声は「声帯ドーピング」というオキテ破りの方法によって作られたものだったのだ。
    勿論「ドーピング」はアスリートに適応されるものだが、それを歌や声に持って来る奇想天外の発想に惹かれる。

    長年にわたる声帯ドーピングの副作用で、限界が近づく喉に焦りと恐怖を抱えるシンが出会ったのは、
    異様に声の小さなストリートミュージシャン・明日葉ふうか(吉岡美帆)だった。
    ふうかは声が小さいだけで才能はある。

    しんは怒鳴る。
    「お前の歌は心が燃えない不燃ごみだ!」
    「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」と映画のタイトル通りの大声非難となる。

    2つの歌声が出会ったとき、ぶっちぎりのミラクルが起きる!
    驚異的な歌声と、すべての人の心を打つ声量を持ち、金も女も名声も手にするロックスター・シン(阿部サダヲ)。

    「歌を届けるためなら、もう声が出なくなってもいい、死んでもいい―」そんな思いを持つ彼の歌声は、「声帯ドーピング」という掟破りの方法によって作られたものだった。

    長年にわたる声帯ドーピングの副作用により、声が出なくなる恐怖に怯えるシンは、ある日、歌声が小さすぎるストリートミュージシャン・ふうか(吉岡里帆)に出会う。

    2つの歌声が出会ったときに待ち構えているものとは何だ?。

    主演のシンを演じるのは阿部サダヲ。「舞妓Haaaan!!!」「謝罪の王様」「殿、利息でござる!」などで注目され、人気も実力を兼ね備えた個性派俳優。
    阿部サダヲみたいな役者が2-3人いたら日本映画も変わるだろうが。歌は紅白歌合戦出場も果たした人気バンド「グループ魂」のボーカルも務める阿部が、驚愕のちょっとトーンの高い歌声で一躍スターダムにのし上がったカリスマロックスターを演じる。

     破滅的なロックスター・シンのキャラクターは阿部が地で天然に演じてみせる。

     ヒロイン・ふうか役には、「ゆとりですがなにか」、「カルテット」、「ごめん、愛してる」など続々とドラマなどで売れっ子の吉岡里帆。美人じゃないのが良い。顔じゃなく演技力に集ストリートミュージシャンとして声が異様に小さく歌声が聞こえないという弱点を持つ演技は難しくないだろう。
    茶髪のボブで笑顔でギターを弾く姿は様になる。

    吉岡里帆の他にマネージャー役の千葉雄大、怪しげな女医、麻生久美子、ふせえりのデビルおばさんや岩松了の無料レコード店社長、松尾スズキのザッパおじさん、など面白い役で
    三木グループの常連が笑わせる。

    10月12日より全国の劇場で公開される。

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    今年87歳のジャン=リュック・ゴダールは矍鑠としている。
    ジャン=ポール・ベルモンドを主演にヌーヴェル・ヴァーグの端緒となった「勝手にしやがれ」で強烈な衝撃を受けた僕はほとんどの作品を見ている。
    「女と男のいる舗道」「軽蔑」「アルファヴィル」「気狂いピエロ」などなど。

    因みに「勝手にしやがれ」をジム・マクブライド監督でリメイクした「ブレスレス」は、主人公'とストーリーはにているが、ゴダールとはフィロソフィーもコンセプトも天と地の差があるB級作品だった。チンピラ青年のギアと知りあったフランスからの留学生モニカはその強引さに惹かれ、いつしか彼と奔放なセックスに溺れる。彼女との生活を夢見る青年は一攫千金のチャンスに飛びつき、無軌道な悪の道をひた走る。
     
    しかしこの映画で初めて知ったのはゴダールの政治的な突拍子もない行動だ。

    舞台は1968年のパリ。
    「勝手にしやがれ」などは過去の作品でゴダールのキャリアは最高の位置にある。
    三月革命後のパリの大学生運動に端を発し,仏全土に広がった社会変革を求める大衆運動「五月革命」にのめり込むと、
    その勢いで南仏へ出撃し第21回カンヌ国際映画祭を粉砕する

    更に映画を撮るために政治的な「ジガ・ヴェルトフ集団」を結成した経緯とその行動だ。ゴダールとジャン=ピエール・ゴランを中心に政治的にアクティヴな映画作家によって結成された。彼らの作品は、ブレヒト演劇の形式、マルクス主義イデオロギー、個人的著作性の欠如を主として定義されている。
    午前中は全員で民主的に映画の内容を検討し議論の結果を午後撮影すると言う。
    民主的な多数決方式だ。これで良い映画が撮れるかね?

    こうなるとバイオの伝記映画と言うよりも奇人変人のコメディとなる。

    20代の若者の無鉄砲な行動では無い。ゴダールはこの頃アラフォー、38歳で人生経験も積み「悟り」を開いても良い歳だった。

    原作は女優であり、作家であり、ゴダールの2人目の妻でもあったアンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説「それからの彼女」(Un an Apres)。
    天才と過ごした甘さと苦みの入り混じった青春の日々が、五月革命に揺れるパリという激動の舞台の中で綴られていく。
    祖父はノーベル文学賞受賞作家のフランソワ・モーリアックという正統派インテリ一族に生まれた少女アンヌが、ゴダールというカウンターカルチャーと出会って魅惑的な女性に変身していく姿を郷愁交えて描く。

    監督と脚本はパリ生まれの50歳、ミシェル・アザナヴィシウス。
    11年に監督・脚本・編集の白黒サイレント映画「アーティスト」がアカデミー賞を総なめにして世界で一躍注目を浴びたフランスを代表する映画作家だ。

    パリで暮らす哲学科の女子大生, 19歳のアンヌ(ステイシー・マーティン)は、それまで予想だにしなかった刺激的な日々を送っていた。
    世界中から注目される気鋭の映画監督ジャン=リュック・ゴダール(ルイ・ガレル)と出会い、恋に落ち、彼の新作「中国女」(La Chinoise)の主演女優に抜擢されたのだ。
    今までは触れ合わなかった新しい仲間たちと映画を作る刺激的な日々、そしてゴダールからのプロポーズ。

    ノーベル文学賞受賞作家フランソワ・モーリアックを祖父に持つアンヌと、ヌーヴェル・ヴァーグを代表する監督であるゴダールの結婚は世間から注目され、
    まるでアイドルのようにメディアにも追いかけられる。
    パリのスタイリッシュなアパルトマンで、新婚生活をスタートする二人。
    どこへ行き、誰に会い、何をして何を食べるか、すべて決めるのはゴダールだったが、生まれて初めての体験ばかりで、
    アンヌはあらゆることを夢中で吸収していく。

    しかし時代は、景気は落ち込み先行きが見えず、ド・ゴール政権も揺らぐ1968年。
    街では革命の気運が日に日に激しくなり、ゴダールも映画制作よりも、学生や労働者と肩を並べて機動隊に石を投げたり、学生たちとの討論会に興じたりする事が増えていく。
    そんな中、アンヌは友人の映画プロデューサーのミシェル・ロジエ(ベレニス・ベジョ)から、カンヌ国際映画祭へ行こうと誘われる。
    共通の友人が監督する作品が選ばれたので、皆で応援をしようというのだ。

    現ド・ゴール政権下の映画製作を批判するゴダールは、カンヌ映画祭を中止すべきだと主張。
    カンヌ映画祭に行ってみたい気持ちを抑えきれないアンヌは、初めて夫に反抗し、ミシェルと共にカンヌへ出かけ優雅なバカンスを満喫する。
    一方のゴダールは、フランソワ・トリュフォー、アラン・レネ、クロード・ルルーシュらと共にカンヌに乗り込み、映画祭を中止へと追い込んでいく。

    パリへ戻ったゴダールは、「ゴダール」の名前を捨て「ジガ・ヴェルトフ集団」を結成。
    全く新しい映画を撮ると宣言したかと思うと、ベルナルド・ベルトルッチ(グイド・カプリーノ)から誘われたローマでの映画会議で、
    ベルトルッチと激論を交わした末、絶交してしまうなどと、我が道を進み続ける。

    「私を広い世界へと連れ出し、輝くような日々を与えてくれたゴダールに、いったい何が起きたの?」と、揺れるアンヌの元に、イタリアの奇才マルコ・フェレーリ監督から新作出演依頼が届く。
    アンヌは女優としてのステップアップを決意する。

    新たなるゴダールミューズを演じるステイシー・マーティンが美しく瑞々しい。
    輝くような全裸で同じく裸のゴダールとベッドの上で会話を楽しむのは
    如何にもフランス的だ。
    因みに原題「Redoutable」は二人が全裸で寛ぎながら聞いたラジオのフランス原子力潜水艦の名前で、勇敢な乗組員に自分たちを対比させている。

    60年代フレンチカルチャーを描きあげる―。
    主人公アンヌ・ヴィアゼムスキーに扮するのは、「ニンフォマニアック」で殆ど全裸で全編を演じるセンセーショナルなスクリーンデビューを飾り、MiuMiuのフレグランスの広告塔を務めるなどファッショニスタとしても今大注目されているステイシー・マーティン。

    ゴダール役には容姿もそっくりさん、喋り方も似ていて「ゴダールの再来」とも言われるルイ・ガレル。
    03年のベルトリッチ監督の「ドリーマーズ」の熱演で世に出て「灼熱の肌」「ジェラシー」など父フィリプ・ガレル監督作品に出ている。
    天才の孤独や偏屈さ、それでも憎めないチャーミングな一面を、ユーモアと最大級の敬意をこめて演じている。
    他にゴダールの友人のミシェル・ロジエを、「ある過去の行方」「アーティスト」などのベレニス・ベジョ。

    時代考証がしっかりしているので、ファッション、ヘアメイク、インテリア、ストリート、音楽、映画―今も全く色あせない60年代フレンチカルチャーを堪能できる。

    7月13日より新宿ピカデリー他で公開される。

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    ワールドカップ・ロシア大会が始まった。日本はモルドヴィ共和国サランスクでの強敵コロンビア戦で勝利し、勝点3を挙げ国を挙げて盛り上がっている。
    アジアのチームが南米のチームを破ったのは史上初めてで喜びに拍車をかけている。

    そんなタイミングをはかって(予想して)公開する南米ブラジルのチームの飛行機事故ドキュメンタリー映画だ。
    こんな時期だからこそ上映されるが普通なら無理だろう。

    映画はコパ・スダメリカーナ準決勝の様子をとらえた映像からスタート。
    守護神・GKのダニーロのミラクルプレイによって、南米国際タイトルへの切符を手にした「シャペコエンセ」。
    コロンビアに向かう機内のなか、喜びを爆発させていた選手たちだったが、予期せぬ悲劇は突如訪れる。

    2016年11月28日、南米大陸選手権コパ・スダメリカーナの決勝ファーストレグへ向かうため、
    ブラジル1部リーグ・セリエAのサッカーチーム「シャペコエンセ」の主力選手と首脳陣らを乗せていたチャーター機が、
    コロンビアのメデジン郊外で墜落。
    監督、選手、解説者ら乗客77人中71人が命を落とすという大惨事となった。

    主力選手やジャーナリストを含め71名の死亡事故は大きいが、ノンフィクションなのでクラッシュの状況も惨状もリアルタイムでカバー出来ず、
    後追い取材も通り一遍で掘り下げも浅くならざるを得ない。

    そこで焦点を生き残った3人に当て飛行機事故によってクラブ存続の危機に陥ったサッカーチーム「シャペコエンセ」の再建に向けた道のりを追う。
    ほとんどの選手とスタッフを失い、新シーズン開幕に向けてゼロからの再出発を余儀なくされた「シャペコエンセ」が、
    2017年シーズンへ向け、チーム、サポーター一丸となった奇跡の復活劇が描かれる。

    共同監督は天才ペレの伝記映画「ペレ 伝説の誕生」(16)を手がけたマイケルとジェフ・ジンバリスト兄弟。「二人のエスコバル」(10)なども監督脚本を担当してサッカーのことは詳しい。

    「シャペコエンセ」の本拠地シャペコ市は、リオやサンパウロから遥か南に位置する人口僅か20万人のサンタカタリーナ州の州都。
    小都市だからこそ市民は一丸となって70年代に平地に建てられたお粗末なスタジアムで熱狂的にチームを応援する。

    2016年11月28日、ブラジル・セリエA所属の「シャペコエンセ」は、2日後に控えた南米大陸選手権「コパ・スダメリカーナ2016」の決勝戦ファーストレグのため、コロンビアに向けボリビアのラミア2933便のチャーター機で出発した。

    映画の中で収録された会話を披露しているが、テイクオフ寸前の選手たちが家族へ興奮した電話をかけている。ララミア航空は倒産寸前の赤字航空会社。経費節減で整備も手抜き、燃料も片道分しか積んでいなかった。

    事故の後、実際に倒産し、補償問題を含め係争中の事例は続いている。
    そして主力選手や首脳陣、ジャーナリストら77人を乗せた飛行機は、コロンビアのメデジンまで8マイル(12.8キロ)手前の丘陵にクラッシュ墜落。

    「シャペコエンセ」のクラブ史上初の同大会決勝進出という、歓喜に沸く中での大惨事だった。71人が命を落とし、ほとんどの選手とスタッフを失ってしまう。

    生き残ったのはGKのジャクソン・フォルマン、DFのエリオ・ネトとアラン・ルシェウの3人。
    生還したフォルマンらが満員のスタジアムで歓迎されているシーンは熱いものがこみ上げる。

    フォルマンは右脚を切断するも、クラブに残り国際親善大使の役割を務める。
    肉体に大きなダメージを負ったDFのネトが練習着姿でチームに復帰した仲間からハグを受ける様子や
    18年シーズンの復帰を目指すDFのルシェウは治療を受けリハビリに励んでいる。

    クラブ再建の歩みをともにする熱狂的なサポーターなどもしっかりカバーしている。

     チーム再建のシンボルとしての重責を担う「生き残った3選手」の姿を追いながら「奇跡の復活」までの道のりを、感情を交えず描写する。
    合同葬儀の翌日、同クラブは新シーズン開幕へ向けゼロからの再スタートを切り、苦しみながら奇跡を起こしていく。

    7月6日より新宿ピカデリーで公開される

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    イギリス映画らしい伝統的な階級や社会を背景に35年間信じていた夫に裏切られた老女が、ボヘミアンの姉を通して下層階級の人々と交わり自由とロマンスを取り戻す。
    過去を捨て新しい世界をLeap of Faith(信じて飛び込む)がキーワードだ。

    映画はシャンペンとキャビアそれに「乾杯!」が溢れる華なパーティ。
    主人公のサンドラ(イメルダ・スタウントン)が、富裕層の住宅が密集するサリー州の豪華な自宅で35年連れ添った夫、マイク(ジョン・セッション)が州警察本部長を務めあげ定年退職して「ナイト爵」を授与されサンドラもレディ」となった祝賀会だ。

    鍵がかかっていないトイレに飛び込むと親友と夫が熱いキスを交わしている浮気を目撃してしまう。

    一人娘の二コラは元気な男の子を育てており、サンドラは仲の良い友達とテニスで毎日を過ごす順風満帆の予定だった夫婦生活が悪夢に転じる。
    言い訳をし許しを乞うマイクとの絆は切れてしまう。別れるしかないと決めたサンドラは10年も疎遠になっている姉ビフ(セリア・イムリ―)のアパートへ転がり込む。
    ロンドン郊外のむしろ貧民窟と言っても良い市営住宅。
    結婚もせずポット(大麻)を吸いボヘミアンの姉は自由な空気の下で伸び伸びと暮らしている。
    遊びに来ていた親友チャ―リー(ティモシー・スポール)も気の置けない好ましい男性だ。

    居候のくせにサンドラは街の人たちを見下し、酒を飲んで酔っ払って暴言を吐く。中華レストランの主人に人種差別吐き警察に連行される始末。

    ビフはサンドラが結婚前、ダンスに夢中だったことを思い出しダンス教室へ連れ出す。
    教室にはいろいろな事情を抱えるシニアの常連たちが集う。
    最愛の妻を亡くしたばかりのテッド(デヴィッド・ヘイマン)5回の離婚歴を誇る(?)美人弁護士ジャッキー(ジョアンナ・ラムレイ)。
    中古家具修理人、チャ―リーは妻を亡くしてから小さなボートで暮している。
    雰囲気に馴染めず居心地が悪かったサンドラはチャ―リーと踊る内に何やら総ての抑制から解放されて行くことを感じる。

    ダンスシーンになるとミュージカルだ。
    50年代60年代お「ロック・アラウンド・ザ・クロック」「シャンティリーレース」「ロッキン・ロビン」などフルコーラスで聞かせ、
    コンテストでローマ遠征の舞台ではピーナッツや森山加代子がカバーしティンタレラ・ディ・ルナと声を張り上げた「月影のナポリ」「ストンプ」「インザ・ムード」
    ラストシーンからエンドクレジットに流れる「ランニング・トウ・ザ・フーチャー」などなど
    チャ―リーとサンドラのロマンスは何処へ行ってしまうのかのミュージカル・ダンス劇で大騒ぎ。
    所詮先が読めるビタースィートのメロドラマだから観客はきにしないで音楽を楽しむ。

    ホロっとするのはビフの葬儀。本当はエリザベスなのだがサンドラが発音できなく「ビフ」になったこと。
    肺癌が転移して余命幾ばくも無い人生を延命装置に頼らず微笑んで死んでいったことを会衆に打ち明ける。
    プールに遺灰を散華するサンドラに泣ける。

    チャ―リーは妻を亡くしたと嘘を付いていた。奥さんは「生きていた」。
    アルツハイマーで何が何だか分からない状態で介護ハウスに収容されていた。
    亡くなった時にサンドラに告白し結婚して欲しいと申し入れるが、サンドラは拒否、チャーリーはボートで運河を下り世界旅行に出る。
    この嘘は許せる。

    やはりチャ―リーしかいないとサンドラはボートを川沿いに追う。パンプスを脱ぎ、自転車を拝借しボートと併行に走りながら「Leap of Faith」
    ストップモーションでボートの縁に飛びつこうとするサンドラで終わるエンドシーンは洒落ている。

    監督は「ファイアー・ウォール」「ウィンブルドン」「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」などのリチャード・ロンクレインが不器用だが心温まるドラマに仕上げている。

    主演は、「ヴェラ・ドレイク」で英国アカデミー賞主演女優賞を受賞し、TVや舞台、ミュージカルでも高く評価される62歳のイメルダ・スタウントン。

    相手役チャ―リーは「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」や「否定と肯定」でほろこーすとは無かったと物議のティモシー・スポール、

    ボヘミアンの姉ビフは「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」シリーズのセリア・イムリーが出演。
    他に元プロダンサー20名も出演し、主役のシニアたちを助ける見事なダンスを披露する。

    8月シネスィッチ銀座にて公開される

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    原題Die Unsichtabarenは英語ではThe Invisible。目の前に存在しているのに「見えない」のだ。
    ヒトラーナチスは600万人のユダヤ人をアウシュビッツなどの絶滅収容所で殺害した。
    1943年6月19日。ナチスの宣伝相ヨーゼフ・ゲッベルスは、首都ベルリンからユダヤ人を一掃したと正式に宣言した。
    しかし、事実は違っていた。およそ7,000人のユダヤ人がベルリン各地に潜伏し、最終的に約1,500人が戦争終結まで生き延びたのだ。

    今読んでいる本もアウシュビッツを生き残った幼児のエピソード。
    「4歳の僕はこうしてアウシュビッツから生還した」(Survivors Club)(NHK出版:2018年4月刊)で、マイケル・ボーンスタインと言う1940年ドイツ占領下のポーランドで生まれた78歳。
    家族と一緒にゲットーや所暮らしを強制されていたが4歳でアウシュビッツに送られる。子どもたちが次々と殺される収容所でソ連が侵攻し解放してくれるまで6か月も生き延びた。

    アウシュビッツから生還した6年後にアメリカに移住しアイオワ大学で薬学の博士号を取得し現在はニュージャージー州で妻と暮らしている。

    マイケルの娘、デビーはNBCTVとMSNBCTVの番組プロデューサー。父の体験の裏をとる取材と調査を行い執筆を手伝い仕上げる。
    人間の悪の可能世とそれを跳ね返す抵抗性の限界までの凌ぎ合いはスリラー以上の迫力がある。


    今日の映画は第二次世界大戦下のベルリンで、ナチスの迫害を逃れて戦後まで生き抜いたユダヤ人4人の実話を、記録映像を交えたドキュメンタリーに本人たちへのインタビューに加え、俳優が演じる4人の言動の再現映画。

    戦時中のベルリンで地下に潜伏したユダヤ人に関する緻密な調査を行ったクラウス・レーフレ監督は、そこから最も興味深い4人のサバイバル・ストーリーを選び出し、その映画化を実現させた。クラウス・レーフレ監督は、テレビドキュメンタリーを中心に活躍してきた実績がある。

    いずれも潜伏開始時に16歳から20歳の若者だったツィオマ・シェーンハウス、ルート・アーント、オイゲン・フリーデ、ハンニ・レヴィの物語である。

    。出演は「ヴィクトリア」のマックス・マウフ、「あの日 あの時 愛の記憶」のアリス・ドワイヤー、「ゴーストハンターズ オバケのヒューゴと氷の魔人」ルビー・O・フィー。

    ユダヤ人迫害の嵐が吹き荒れる極限状況下、彼らはいかにして身分を隠して住み家や食料を確保し、ゲシュタポの追跡や密告者の監視を掻い潜ったのか。

    咄嗟の機転で運よく収容所行きを免れ、大胆にもドイツ人兵士に成りすましてベルリン市内の空室を転々としたツィオマ・シェーンハウス(マックス・マウフ)は、ユダヤ人の命を救うため、身分証の偽造を行なう。

    友人と共に戦争未亡人を装って映画館に出かけたルート・アーント(ルビー・O・フィー)は、ドイツ国防軍の将校にメイドとして雇われる。

    最も若い16歳の少年オイゲン・フリーデ(アーロン・アルタラス)は、活動家の家に匿われ、ヒトラー青少年団の制服を着て身元を偽り、反ナチスのビラ作りに協力。

    17歳の孤児ハンニ・レヴィ(アリス・ドワイヤー)は、ユダヤ人にはあり得ない髪をブロンドに染めて髪をブロンドに染めて別人になり、映画館で知り合った男性に素性を明かし、その母親の家に匿われた。

    2人の青年が戦時中スイスに逃げ、ソ連がベルリンに侵攻しナチが降伏したので帰って来る。2人はソ連兵に捕まる。自分たちはユダヤ人だと言っても聞く耳を持たない。多くのナチがユダヤ人に
    「成りすまし」ている。ソ連兵はユダヤ人なら誰でも知っている神を讃える「アミ―ダの祈り」を言って見ろ!と拳銃の引き金に指をかけて怒鳴る。
    2人ともオズオズとだが祈りを完璧に唱える。
    ソ連兵が2人に飛びつき強烈なハグをして涙を零す。
    感動的なシーンだ。
    ソ連兵の中にユダヤ人も徴兵されていたのだ。

    ナチス圧政下でのユダヤ人の悲劇は語り尽くされていたと思ったら、こんな鼻を明かす陰謀や背任が堂々と行われていたとは、痛快で楽しいではないか。

    7月28日よりヒューマントラスト有楽町他で公開される。

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     自閉症病みを主人公とする映画は多い。
    見ただけでパズルを解いてしまう少年「マーキュリー・ライジング」ケビン・ベーコンが協調性ゼロで性格の悪い天才科学者の「インビシブル」
    数学の天才少女「ギフティッド」など幾らでも出て来るが、

    代表的なのは「レインマン」だろう。
    常識が無いが数字については凄い記憶力を持つレインマンこと
    ダスティン・ホフマンはカジノで勝ち続けるシーンは思い出しても痛快だった。

    この映画の主人公、21歳のウェンディ(ダコタ・ファニング)は、「スター・トレック」について並外れた知識を持つ自閉症の女性。

    映画の冒頭は宇宙から始まる。SFの砂漠を我々もお馴染みのキャラクターが歩いているとウェンディの声でナレーションをしている。

    大好きな「スター・トレック」の執筆に夢中になっているのだ。
    特にヴァルカン星人と地球人の混血・ミスター・スポックに夢中だ尖った耳、吊り上がった眉、個性的な外見で冷静に論理的な言動をする。
    スポックを軸に自分なりの「スター・トレック」の脚本を毎日書くがのが趣味だった。
    ある日、放送開始50周年を記念し「スター・トレック」脚本コンテストの開催を知り脚本を早速応募しようとする。

    しかし今日は土曜で日曜は配達は無い。おまけに月曜は祝日で、
    郵送だと締め切りを過ぎてしまうことに気付く。

    ウェンディはサンフランシスコのマーケット通り近くの自立支援ホームで暮している。
    肉親では姉オ-ドリー(アリス・イブ)はいるが結婚して赤ん坊ルビーが生まれたばかり。
    時といて起こすウェンディの勘気を避けるためベイエリアに離れて暮らしている。

    ウェンディの世話をし面倒を見るのはソーシアルワーカーのスコッティ(トニー・コレット)で
    彼女の店「シナポン」(パン屋)で昼はアルバイトをしている。

    郵便で間に合わないから「500ページの脚本」を届けるために朝早く家を出る。すると愛犬、チワワの「ピート」がくっついて来ることから旅のトラブルは始まる。

    最初はLA行きのバスに乗るため決した渡ってはイケないよと言われているマーケット通りを勇気を鼓して渡る。
    バスに乗ろうとするとチケットが要る。片道か往復かの議論の末に往復88ドルを払う。
    ペット持ち込み禁止のサインを手で隠しピートをトートバッグに隠してハリウッドを目指す旅に出る。

    ここからがクリシェで旅の途上に出会う様々な人物を描く。
    ウェンディを助けるイイ人と騙す悪い人の2種類だ。

    ピートがピー(オシッコ)をしたいからバスを止めてと運転手に頼むとピートと一緒にバスから放り出す黒人の小太りの女性運転手。
    出目のチワワ、ピートは大活躍の名演技。

    何も無い野っぱらだが赤ん坊にオッパイを飲ませている白人の若い母親とボーイフレンドにIPodと現金を強奪される。
    メモ帳だけは返してと哀願すると「ごめんね」と放り投げる。
    歩いてベイカーフィールドのバス停で明朝一番のバスを待つことにして従業員の女性は表のベンチで泊まらせてくれる。

    翌朝切符を買おうとすると小銭で7ドル50セントしかない。
    黒人切符売りはウェンディの目も見ず、22ドルだから足りない「はい次の人」(Step Aside)とつれない。
    車体底部の荷物入れに潜り込みLA入りを果たすウェンディも大したタマだ。

    スコッティとオードリーは警察やモーテルなどに片端から電話をしバスデポでの情報でLAまで辿り着く。
    LAPDのパトカーからウェンディを見付け追いかけるドイル巡査(ロビン・ワイガート)が変わっている。
    怯えて物陰に隠れ出てこないウェンディにヴァルカン語で話しかけウェンディも警官に保護され
    そしてオードリ-とスコッティの許に戻る。
    そしてメルローズにあるパラマウントの脚本担当オフィスへ脚本を再びスッタモンダのドタバタの末、締め切り迄に届けることに成功する。

    ダコタ・ファニングが子役を脱し自閉症を抱える若い女性を見事に演じる。
    社会の荒波を潜り抜け500ページの脚本を届けるためハリウッドを目指す旅の中で、少しずつ大人への通過儀礼を経て変わっていく常識の通じない笑える喜劇

    原題は「PLEASE STAND BY」、準備して待っていてね。
    「I am Sam アイ・アム・サム」(01)アイムサム」や「リリィ、はちみつ色の秘密」などの子役を脱する名演技を披露するダコタ・ファニング、
    ウェンディを支えるソーシアルワーカーのスコッティ役に「リトル・ミス・サンシャイン」のトニ・コレット、

    ウェンディを大切に思いながらも自分の赤ん坊で動けない姉・オードリーは「スター・トレック イントゥ・ダークネス」などが共演。

    監督はポーランド生まれでイギリスのTVドラマで活躍しているベン・リューインが務めた。JKシモンズがアカデミー助演男優賞に輝いた「セッションズ」で一躍世界の注目を集めた。

    多様化した登場人物が主人公に善悪両方で挑むエピソードはクリシェながら観客を飽きさせない。

    9月7日より新宿ピカデリーほか全国で公開

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    6月15日からTOHOシネマズ日比谷で公開されているこの映画、評判が良いので夕方5時前の回のチケットをITで押さえようとしたら#10スクリーンは空きが最前列にしかない。
    こんなことは初めてで、実際入場してみると100名収容の小さな小屋とは言え超満員の盛況だった。
    日本でも流行りの「苛め」をテーマとしたこの映画はタイミング良く、その感動のストーリーは観客の心を捕らえている。

    原作はNYタイムス・ベストセラーとなり、全世界で800万部を超えるR・J・パラシオの2012年に発表した小説「ワンダー」を、スティーヴン・チョボスキーが監督したもの。

    チョボスキ―自身も小説「ウォールフラワー」(壁の花)を書き映画化している。
    シャイで物静かな主人公、高校生チャーリーは、クラスメートたちに「壁の花」とあだ名を付けられバカにされている。
    ワンダーの主人公オギーとチャ―リーは一脈通じる。

    この映画、アメリカでは昨年11月半ばから公開が始まった。
    制作費は20M(22億円)のミニ予算だが、最終的な興行成績は295M(324.5億円)のヒットになった。

    遺伝子の疾患で人とは異なる顔で生まれた少年が、両親の決断で小学5年生から初めて学校へ通い、さまざまな困難に立ち向かいながらも成長していく姿がつづられる。

    10歳のオギー(オーガスト)・プルマン(ジェイコブ・トレンブレイ)は、「スター・ウォーズ」が大好きで、宇宙飛行士に憧れる男の子。
    生まれた時から「トリーチャーコリンズ症候群」が原因で顔が変形しており、長らく入退院を繰り返していた。

    オギーは、普通の子とは少し違う見た目をしていた。遺伝子の疾患で、他の人とは異なる顔で生まれてきたのだ。27回もの手術を受け、一度も学校に通わないまま自宅学習を続けてきた。
    外出する時は好きな「スター・ウォーズ」の宇宙服ヘルメットを被り顔は見られないようにしていた。

    母親のイザベル(ジュリア・ロバーツ)は、「まだ早い」という夫のネート(オーウェン・ウィルソン)の反対を押し切って、オギーを5年生の初日から学校に通わせることを決意する。
    夏休みの間、イザベルに連れられて校長先生に会いに行くオギー。
    トゥシュマン校長先生(マンディ・パティンキン)の「おケツ校長だ」というユーモラスな自己紹介に、オギーの緊張はややほぐれる。

    この校長は持論を堂々と披露し主張する。
    映画の後半で、苛めで罰を受けた自分の子供が可愛いだけの「モンスターペアレント」の猛烈な抗議に
    「あの子の顔は治りません。我々が考え方を変えなければならないのです」と突っぱねる。

    日本の先生の多くは「苛め」は厳然と存在することを知りながら敢えて「見よう」とせず、「苛めはありません」と言い張る。
    モンスターペアレントの前では無力で、身を呈して被害者を守ろうと言う積極性に欠けるから、自殺する生徒たちが後を絶たない。

    一通りの治療や手術を終え、容態が安定したオギーは学校に通うようになるが、クラスメートたちの、差別によるいじめを受けふさぎこんでしまう。
    机や椅子、ロッカーにベタベタと「怪物」だの「ペストだの「死ね!」などの紙切れが貼り付けてあり、オギーが通ると
    「ばい菌」「ゾンビ」など悪口を聞こえよがしに言いたいことがオギーの耳に届く。

    オギーは自分の顔が普通ではないことを嘆いたが、両親の励ましを受け立ち直り、学校生活に適応するため、誰も相手にされなくとも屈せずに通う。

    その内にサマーと言う黒人の女の子が食堂で近寄って来て一緒にランチを食べたり、苛めの大将だったジャック・ウィル(ノア・ジュプ)が理系に強いオギーに関心を持つようになり友達になる。
    ジャックはオギーの悪口を言うジュリアン(ブライス・カイザー)を殴り倒す。
    ジャックは2日間の停学を食らう。

    裕福な家庭のジュリアンは更に苛めをエスカレートし、上述のように両親と一緒に校長に呼び出され停学を言い渡される。ジュリアンは自分の非を認め反省するが、母親が毒づき来学期は転校させるとの暴言にもい放つも、「僕はこの学校が好きだ」とオギーへのシンパになり仲良しとなる。

    当初、オギーの顔形がみんなと違う外見からじろじろ見られたり避けられたり、囃し立てたクラスメートたちも、彼らと仲良くなりたいというオギーの思いと行動は同級生たちが徐々に変わっていく。

    彼との交流を通して「人間の内面の価値には外見で推し量れないものがある」ということを学んでいき、相互理解を得るようになる。
    この間の態度や意見の変化はジャックやジュリアンを通して解り易く描かれている。

    主人公に「ルーム」などの子役、10歳のジェイコブ・トレンブレイ、内面のコンプレックスを抑え学校の苛めに耐え忍ぶ少年を熱演している。
    オギーを愛情深く支える母親イザベルを「エリン・ブロコビッチ」などのジュリア・ロバーツで50歳になる。リチャード・ギアと共演した「プリティ・ウーマン」の大ヒットで世に出たがその時は23歳。27年前の話だ。
    父親ネートは「ナイト ミュージアム」シリーズや「ミッドナイト・イン・パリ」などの鼻の曲がった49歳のオーウェン・ウィルソンが演じる。いつもはコメディアンだが子どもを想う真摯な父親を演じている。
    映画としての出来はともかく、「苛め」に関心を持つ人には一見の価値はある作品だ。

    TOHOシネマズ日比谷他全国公開されている。

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    昨日(24日)、TBS TVに昨年の電通入社試験でセクハラを受けたと実名顔出しで告発をする女性の映像が流れた。
    この女性は面接で「君みたいな美人は他社を受けた方が良いんじゃない?」と面接官(部長職)から高橋まつりさん自裁事件を暗喩して質問されたと
    SNSで騒ぎまわった「出たがり屋さん」なのだ。
    僕も色々と調べてみた。

    電通も問題視して社内で調査し件の面接官に事情聴取したところ、
    そんな事実は無いとの確信を得ている。

    ところが今年3月末の株主総会で質問が出た時、答弁した担当役員が暗に認めてしまったのが問題で、
    それが、今頃火が付いたようだ。
    担当役員と言うのが調査の最高責任者の副社長、どうして副社長ともあろう男が火をつけるようなことをしたのか?

    電通はTBSの大株主で社としては密接な関係があるが、出たがり屋、目立ちがり屋の言い分を
    「面白いから」とウラを取らずにオンエアしたとしたらマスコミ倫理に抵触する。
    他社も「ブラック企業」に加えて「セクハラ企業」と電通バッシングを再開すれば視聴率は取れる。

    W杯で日本が健闘しているので出たがり屋の登場は今のところアキがなく控えているが、ポーランドに負けでもしたらアッと言う間に炎上する。

    電通の危機管理はどうなっているのかね?

    もしこれが事実ならそんなアホな面接官を選んだ人事部の責任は重いし、株主総会でチェックもせずに
    セクハラ面接官を認めてしまった副社長は腹を切らねばならない。


    ゲアリー・オールドマンがチャーチルに扮した「ダンケルク」でアカデミー主演男優賞を授与されたのは3カ月前。
    今度はブライアン・コックスがチャーチル首相になるのでややこしい。
    「ダンケルク」ではチャーチルは、軍艦はもとより、民間の船舶も総動員した「ダイナモ作戦」を発動する。

    1940年5月26日、北西ヨーロッパは80万人のドイツ軍によってフランス北端に追い詰められた英仏軍兵士たち40万人の運命と、救出に挑んだ。
    この時のチャーチルはジョージ6世に励まされ地下鉄に乗り市民の声を聞いて悩むことなく決断する。33万人の英軍兵士を無傷で生還させたのだ。

    それから4年後、同じ英国首相チャーチル(ブライアン・コックス)は連合国軍のノルマンディー上陸作戦決行までの96時間をイジイジと悩みに悩み抜く。

    4年前にスパッと決断した同一人物とは思えないほどだ。
    そう言えばオールドマンのチャーチルに比べコックスのチャーチルは陰鬱で恐ろしい顔をして人を寄せ付けず、秘書・ミス・ギャレット(エラ・ネパール)のちょっとしたミスにも苛立ち怒鳴りつける。

    映画の冒頭は早朝の海岸。黒いコートに帽子のチャーチルは一人額に皺を寄せ眉を顰め思い悩みながら散策している。光る海は彼のイメージでは真っ赤だ。

    ここでは明らかにされないが、チャーチルの悩みは第一次大戦で自分の計画した戦略で多くの若者を死に追いやったことを悔いており、その悲劇がまた繰り返されることをどう阻止しようかと悩んでいるのだ。

    浜辺にもう一人の人影は妻のクレメンティーン(ミランダ・リチャードソン)だ。
    夫の傍に歩み寄り、一国の首相としてイジイジせず男らしく作戦会議に臨み、個人のトラウマをオクビにも出さず、堂々と議論するようにとアドバイスをする。
    駄々っ子をシャキッとさせ指導する母親だ。

    ロンドンでの作戦会議は連日に渡り行われる。
    米軍、ドワイト・アイゼンハウアー総司令官(ジョン・スラッテリー)や英軍、バーナード・モンゴメリー元帥(ジュリアン・ウォダハム)の指揮する連合軍は80万人のナチスドイツ占領下の北西ヨーロッパに侵攻する「D-Day Invasion」(ノルマンディー上陸作戦)を2日後に決行しようとしている。

    しかしチャーチルは大勢の若者が死ぬことになる作戦に内なる「良心」から阻止すべく、
    ジョージ6世(ジェームス・ピュアフォイ)も臨席する作戦会議で絶対反対を唱えて孤軍奮闘するが、あっさり拒否される。

    2日目の天候は風と雨で取りあえず様子見のため延期になりホッとするが、決行を翌日に控えて天候は回復しチャーチルを除き全員賛成で「ゴー」サインが出る。

    チャーチルが何故反対かは会議の席では明らかにされないが、妻クレメンティーンとの対話で詳らかになる。

    第1次世界大戦中に自ら計画した作戦でイタリアとトルコの境にある「ガリポリ」での死闘で約50万人もの死傷者を出したことが、指導者としてのチャーチルの心の棘となっていたのだ。

    余談だが「Gallipoli」は邦題「誓い」と言うタイトルで1981年(37年前)にオーストラリア映画として公開されており、僕は幸運にも見ている。
    監督はピーター・ウィアー、主演はメル・ギブソンだった。

    第一次大戦下、短距離ランナーを目指すオーストラリアの2人の若者は軍に入隊、ヨーロッパ・イタリアのガリポリ戦線に配備される。だが、そこは塹壕に身を潜めるばかりの地獄のような惨状で、オーストラリア軍は同盟英軍の犠牲となっていた。

    連合国軍最高司令官アイゼンハワーに真っ向から反対意見を述べるチャーチルだったが、意見は却下され、唯一敬意を払わねばならないジョージ6世も賛成し結論は出る。
    イギリス南岸に100万人もの兵士が配備されいつでも出撃できる体制が整う。

    そして1944年6月6日午前6時。英国首相ウィンストン・チャーチルの国民を勇気づける演説が始まる。
    歴史に残るラジオ放送で長年の戦争と不況に疲弊しきった国民に重い決断を呼びかけ、そして北西フランスの「ノルマンディー上陸作戦」が成功したことを伝え、英米を中心とした連合軍がナチスドイツに大打撃を与えたことを祝福する。

    チャーチルがこそ歴史上で、最も偉大な英国首相と思われていたがこんなトラウマや悩みを抱えていたことを初めて知る。

    出演者はTVや舞台で活躍するイギリスの俳優が殆どだから名前を知らない。
    誰が演じても頬の垂れ下がったブルドッグ顔に葉巻を咥えたウィンストン・チャーチルを「Red」や「ボーン・アイデンティティー」シリーズのブライアン・コックス、

    チャーチルを支える揺れる心をシャキッとしなさいと許さない妻を「スリーピー・ホロウ」や「ハリーポッター」シリーズのミランダ・リチャードソンが演じる。

    士官候補生の許婚が駆逐艦に乗り込み上陸作戦の先鋒を務めている秘書ギャレットをエラ・パーネル。イラついたチャーチルが怒鳴りつけた秘書だ。
    アイゼンハウアー役のジョン・スラッテリーは無名だが若き日のハンサムなアイクを凛々しく演じる。


    監督はオーストラリア生まれの「レイルウェイ 運命の旅路」(13)のジョナサン・テプリツキー。

    8月18日より有楽町スバル座他で公開される。