「三国志」とか「項羽と劉邦」など古代の中国内戦のものは数多くあるが、ローマ時代のアジア人と西洋人(ローマ人)との関係を描いたものは阿部寛主演の「テルマエ・ロマエ」しか見当たらない。
勿論コミック原作の武内英樹監督のコメディなのでこのローマ軍と中国軍との激突とは比較にはならないだろうが、中国では始めての巨額の制作費をかけ中国ナンバー1スターのジャッキー・チェンや「マップ・トゥ・ザ・スターズ」のジョン・キューザック、「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディなどハリウッドのスター共演の映画は始めてだ。
映画はローマ帝国軍と中国・前漢連合軍の戦いを描く。「300」のように血と血を洗う凄絶な戦闘にはならず、ユニセフ大使のような親善の仲直りをするのがこの時代の慣わしなのだろうか。東西の最初の激突も大スター三人の協働で結末は穏やかなものになる。
監督・脚本は「項羽と劉邦 White Vengeance」のダニエル・リー。出演は「マップ・トゥ・ザ・スターズ」のジョン・キューザック、「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディ。
映画の冒頭は見慣れた古墳発掘の情景から始まるプロローグ。
今から2000年前の前漢時代、中国シルクロードでは、数々の国や部族がひしめき合っていた。
西域警備隊としてシルクロードの平和を守る司令官フォ・アン(ジャッキー・チェン)は陰謀で反逆者の汚名を着せられ、西域辺境の関所・雁門関の街の外壁を修理するための奴隷労働者として、部下と共に追放される。
一方、ローマ帝国の執政官の息子ティベリウス(エイドリアン・ブロディ)から命を狙われているティベリウスの弟プブリウスを守り、自らの軍勢を引き連れて西域に逃れてきた将軍ルシウス(ジョン・キューザック)は、雁門関でフォ・アンと出会い、国の違いを越えて友情を深め合う。
ここで悪い奴はブロディ,良い奴はチェンとキューザックと分別される。ローマVS中国とならないので旗色鮮明にならないから「300」のような激烈な戦闘シーンにはならない。
そうは言うものの14億の民を持つ中国での戦闘ロケはふんだんのエキストラが甲冑兜と槍・弓矢・盾を持ち何万と勢ぞろいする様は壮観だ。
ハリウッド映画を確実に凌駕できるのはこう言うモブシーンだ。
広大な大地を無数の騎馬兵が駆け、ローマ帝国と中国、両軍の大軍勢が四方から突進してくる戦闘シーンなど度肝を抜く場面が続く。
製作に7年、総製作費6500万ドル(約80億円)、使用した馬400頭、スタッフ総勢700人というのも中国ならではの映画作りだ。中国政府も政治色が無く中国国威を発揮する映画だから無制限の撮影許可を与えている。
ルシウスはローマの先進的な建築技術を用いて雁門関の修復工事を完成させるが(あっと言う間に完成するが)、そこに中国侵略を目論むティベリウス率いるローマ帝国最強の大軍勢が攻め込んでくる。
フォ・アンはローマと戦うため、互いに抗争を続ける36の部族を一つに纏め中国軍としての共闘を提案する。ここがハイライトだ。36の部族は夫々お山の大将。自分が一番偉いと思っているから始末に悪い。ジャッキー・チェンのフォ・アンは各部族長たちに辞を低くして懇願し力を併せて戦おうと説く。
「三国志」「項羽と劉邦」などの歴史大作を数多く手掛ける名匠ダニエル・リーが脚本を書き演出をしている。
2000年前にシルクロードでローマ帝国と中国が戦っていたという史実を初めて映画化した歴史大作。
中国をはじめアジア各国で昨年(2015年)の旧正月(春節期)に公開され、中国では初日興行収入1億1000万元(約22億円)の新記録を樹立したメガヒット作。夏までには制作費は回収しアメリカやヨーロッパなど海外で稼いだ分は利益となる。
2016年2月よりTOHOシネマズ六本木他で全国公開される。
勿論コミック原作の武内英樹監督のコメディなのでこのローマ軍と中国軍との激突とは比較にはならないだろうが、中国では始めての巨額の制作費をかけ中国ナンバー1スターのジャッキー・チェンや「マップ・トゥ・ザ・スターズ」のジョン・キューザック、「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディなどハリウッドのスター共演の映画は始めてだ。
映画はローマ帝国軍と中国・前漢連合軍の戦いを描く。「300」のように血と血を洗う凄絶な戦闘にはならず、ユニセフ大使のような親善の仲直りをするのがこの時代の慣わしなのだろうか。東西の最初の激突も大スター三人の協働で結末は穏やかなものになる。
監督・脚本は「項羽と劉邦 White Vengeance」のダニエル・リー。出演は「マップ・トゥ・ザ・スターズ」のジョン・キューザック、「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディ。
映画の冒頭は見慣れた古墳発掘の情景から始まるプロローグ。
今から2000年前の前漢時代、中国シルクロードでは、数々の国や部族がひしめき合っていた。
西域警備隊としてシルクロードの平和を守る司令官フォ・アン(ジャッキー・チェン)は陰謀で反逆者の汚名を着せられ、西域辺境の関所・雁門関の街の外壁を修理するための奴隷労働者として、部下と共に追放される。
一方、ローマ帝国の執政官の息子ティベリウス(エイドリアン・ブロディ)から命を狙われているティベリウスの弟プブリウスを守り、自らの軍勢を引き連れて西域に逃れてきた将軍ルシウス(ジョン・キューザック)は、雁門関でフォ・アンと出会い、国の違いを越えて友情を深め合う。
ここで悪い奴はブロディ,良い奴はチェンとキューザックと分別される。ローマVS中国とならないので旗色鮮明にならないから「300」のような激烈な戦闘シーンにはならない。
そうは言うものの14億の民を持つ中国での戦闘ロケはふんだんのエキストラが甲冑兜と槍・弓矢・盾を持ち何万と勢ぞろいする様は壮観だ。
ハリウッド映画を確実に凌駕できるのはこう言うモブシーンだ。
広大な大地を無数の騎馬兵が駆け、ローマ帝国と中国、両軍の大軍勢が四方から突進してくる戦闘シーンなど度肝を抜く場面が続く。
製作に7年、総製作費6500万ドル(約80億円)、使用した馬400頭、スタッフ総勢700人というのも中国ならではの映画作りだ。中国政府も政治色が無く中国国威を発揮する映画だから無制限の撮影許可を与えている。
ルシウスはローマの先進的な建築技術を用いて雁門関の修復工事を完成させるが(あっと言う間に完成するが)、そこに中国侵略を目論むティベリウス率いるローマ帝国最強の大軍勢が攻め込んでくる。
フォ・アンはローマと戦うため、互いに抗争を続ける36の部族を一つに纏め中国軍としての共闘を提案する。ここがハイライトだ。36の部族は夫々お山の大将。自分が一番偉いと思っているから始末に悪い。ジャッキー・チェンのフォ・アンは各部族長たちに辞を低くして懇願し力を併せて戦おうと説く。
「三国志」「項羽と劉邦」などの歴史大作を数多く手掛ける名匠ダニエル・リーが脚本を書き演出をしている。
2000年前にシルクロードでローマ帝国と中国が戦っていたという史実を初めて映画化した歴史大作。
中国をはじめアジア各国で昨年(2015年)の旧正月(春節期)に公開され、中国では初日興行収入1億1000万元(約22億円)の新記録を樹立したメガヒット作。夏までには制作費は回収しアメリカやヨーロッパなど海外で稼いだ分は利益となる。
2016年2月よりTOHOシネマズ六本木他で全国公開される。